新人研修 講師用 進行台本
60分 × 2回 / 全7章 · 配布資料「新人研修 配布資料」と併用する
この台本の使い方
- 配布資料は
260818-shinjin-kenshu-manual.html(全7章・演習13問・回答例つき) - 当日は説明に特化する。演習13問はすべて宿題として持ち帰らせる
- 各節の「話すこと」は要点のみ。詳細は配布資料を参照させる
- 【 】は講師の動作指示。読み上げない
全体設計
| 回 | 章 | 時間 | 宿題 |
|---|---|---|---|
| 1回目 | 第1〜4章 | 60分 | 演習 1-1 / 2-1 / 3-1 / 4-1 / 4-2 / 4-3(6問) |
| 2回目 | 第5〜7章 | 60分 | 演習 5-1 / 5-2 / 6-1〜6-4 / 7-1 / 7-2(7問) |
演習6-5は実データ未取得のため出さない。データが揃った時点で別途実施する。
事前準備
- 配布資料を前日までに受講者へ送る。当日までに読んでこなくてよい旨も伝える(読んでいる前提で進めない)
- 受講者の手元に資料を開いた状態で参加してもらう
- 第4章・第6章の図(担当範囲の全体像 / 4項目の関係)を画面共有できる状態にしておく
SESSION 11回目 第1〜4章(60分)
到達させたいこと:自分がどの会社の、どの部門の、どんな仕事を持つのかを説明できる。
導入 5分
この研修は2回に分けて、全7章をやる。今日は第1〜4章。
狙いは1つ。自分の仕事が何につながっているかを理解したうえで、業務を改善できる状態になること。
順番には理由がある。会社を知り、事業を知り、組織を知り、そのうえで自分の担当範囲を知る。ここまでが今日。次回は日々の業務と、業務の考え方をやる。
次回の第6章がこの研修で一番重要な章になる。改善の考え方をそこで渡す。ただし、何をやっているか分からないまま改善の話をしても意味がない。だから今日が先にある。
演習は各章にある。今日は説明を優先するので、演習は宿題として持ち帰ってもらう。次回の冒頭で答え合わせをする。
資料を開かせる。第1章まで進める。
第1章 会社は何者か 5分
会社は就活・転職の支援をする会社。 対象は3者で、新卒求職者・中途求職者・採用企業。
まずこの一言が言えるようにする。
グループ会社は4社ある。母体のフルベットグループは経営管理のみ。中小企業のチカラはタレントをサブスクで使えるサービス。プロの副業はフリーランスと企業のマッチング。フルベットマネジメントは組織コンサル的に文化浸透を担う。
自社サービスは5つ。人材紹介、イベント、逆求人、YouTube番組、採用コンサルティング。中身は次章で扱う。
マーケ部は就活生を集客する部門。 各サービスへ就活生を集め、人材紹介・イベント・逆求人・YouTube番組の利用につなげる。
ここが自分たちの立ち位置になる。
グループ会社は表を指しながら。1社ずつ深追いしない。
グループ会社4社の説明を「4社あって、それぞれ別領域を持っている。詳細は資料」に圧縮する。
第2章 どう価値を出し収益化するか 10分
なぜ集客が仕事になるのか。ここを押さえる章。
全体の構造はこうなっている。
この図を必ず見せる。2章の中心はこれ。
就活生が集まるから、企業に価値を出せる。企業が価値を受け取るから、対価を払う。だから事業が続く。マーケ部の集客は、この一番手前にある。
5つの事業それぞれで、誰が何を出して何を受け取るかが決まっている。
- 人材紹介: 就活生に就活支援、企業に人材。入社で成功報酬
- イベント: 就活生に企業との接点、企業に母集団
- 逆求人: 就活生にオファー、企業に直接アプローチ手段
- YouTube番組: 就活生に情報と内定機会、企業に露出
- 採用コンサル: 企業の採用課題を解決
共通しているのは、就活生が先にいないと成立しないこと。 どの事業も、就活生の母集団があって初めて企業に価値を出せる。
だから集客が止まると、全事業が止まる。
「集客はマーケの仕事」で終わらせない。集客が全事業の前提条件になっているという接続まで言う。
5事業のうち人材紹介とイベントの2つだけ具体的に説明し、残り3つは「同じ構造で、就活生が先にいないと成立しない」とまとめる。
第3章 組織の役割分担 10分
会社には2本の流れがある。学生側と法人側。
マーケが集客し、DMが集まった個人情報に営業をかけ、CAが面談して入社まで持っていく。
法人側は、ISが商談を設定し、FSが商談して契約につなげ、CSが契約後をサポートして採用まで持っていく。
この2本は最後で合流する。 学生側で集めた就活生が、法人側で契約した企業に採用される。そこで企業が対価を払う。第2章の構造がここにつながる。
自分たちマーケは、学生側の一番手前にいる。自分が渡した個人情報が、DM・CAを通って入社まで行く。
- 6部門の名前と役割が言えること
- 「合流する」構造が理解できていること
- 個人情報を渡した後にDMが電話する、という接続(第4章の着地点につながる)
部門ごとの役割表は読み上げず、2本の図だけ見せて「詳細は資料の表」に回す。
第4章 マーケの担当範囲 25分
今日の中心。時間を最も使う。
4-0 全体像 5分
マーケ部が持っている仕事は、大きく2つに分かれる。集客チャネルと付随業務。
この図を出しっぱなしにして第4章を進める。
チャネルは4つあるが、今フル稼働しているのはSEOと広告運用の2つ。 SNS運用はアカウントはあるが止まっている。再開予定はある。サービスHPは人材紹介のものだけ動いている。他サービスのHPも持ちたいが手が回っていない。
付随業務6項目は、マーケ部が持っている仕事として一覧で示すに留める。LPも作るし、コンテンツも作るし、データ基盤もBIもシステムも自分たちで作る。 Webマーケをやるにあたって必要なことは基本的に全部やる、という部門だと理解してほしい。
各業務の手順は、この研修では扱わない。別途、業務手順書として作る。
稼働状況は正直に伝える。「全部動いている」と誤解させない。
どのチャネルも、個人情報を取得したあとはDMが電話し、サービス利用へつなげる。最終KPIは個人情報登録数。
ここは強調する。4チャネルの説明がバラバラに聞こえないための軸になる。
4-1 SEO 8分
主な対象は大学3・4年生。
考え方として、集めたい就活生像を先に固定しない。 検索テーマをサービスへの近さで4段階に分けて、それぞれがどうサービス利用につながるかを見る。
| 段階 | 状態 | 実例 |
|---|---|---|
| 1 | サービス名を知っている | ジョブコミット |
| 2 | 就活支援サービスに興味がある | 就活エージェント |
| 3 | 就活に困っている | 自己分析、自己PR |
| 4 | 就活と関係ないものを調べる | キャラクターコード、ラブタイプ |
段階1は既に自社を探している人。段階4はまだ就活の話ですらない。遠いテーマでも接点を作れば、後で就活につなげられる。 だから幅広く記事を持つ。
診断コンテンツ(キャラクターコード、ラブタイプ)は入口が2つある。診断名で直接検索して来るパターンと、記事を読んでいる途中に広告として出るパターン。集客の入口でもあり、記事内の導線パーツでもある。
診断コンテンツの2つの入口は分かりにくいので必ず補足する。
見る数値は、PV、UU、広告クリック数、LINE追加数、個人情報登録数、そして登録者の年齢・学年。大学3・4年生かどうかまで見る。 数が集まっても対象がずれていたら意味がないため。
KPIは個人情報登録数。月間目標は固定していない。 時期と施策に応じて設定する。
やっている業務は22項目ある。企画・設計、制作、記事内の導線、改善・保守、技術面、数値。
22項目の一覧は読み上げない。「資料に22項目ある。ざっと見ておいて」で留める。
4-2 広告運用 7分
媒体は4つ。Instagram、LINE、X、TikTok。
導線は2パターンある。
インスタントフォームは、各広告プラットフォームが用意している登録フォーム。LPを挟まず媒体上で登録が完結する。
段階はこう分解する。
Impは広告が表示された回数。ここが計測できる一番大きな数字になる。
加えて費用面も全部見る。 SEOと違って広告は金を使う。かけた費用に対して何件取れたか、1件あたりいくらか(CPA)を必ず見る。
やっている業務は23項目。戦略・設計、クリエイティブ、入稿・運用、計測、改善、数値・報告、媒体折衝・請求。
SEOとの違いとして費用面を強調する。23項目の一覧は資料参照。
4-3 SNS運用・サービスHP 3分
SNS運用は現在停止中 停止中。アカウント自体は保有しているが、運用していない。再開の予定はある。
サービスHPは人材紹介のHPだけが稼働している 人材紹介のみ。他サービスのHPも持ちたいが、手が回っていない。
導線はシンプル。
見る数値はSEOと同じ。
この2つは、今後の課題として残っている領域だと理解してほしい。
「やっていない」を曖昧にしない。引き継ぐ側が誤解する。
4-4 まとめ 2分
第4章で押さえるのは3つ。
- マーケ部は集客チャネル4つと付随業務6項目を持つ
- 稼働しているのはSEOと広告運用。SNSは停止中、サービスHPは人材紹介のみ
- どのチャネルも着地点は同じ。個人情報を取って、DMが電話する
この章は「何をやるか」の説明。 いつやるかは次回の第5章、どう良くするかは第6章でやる。
締め・宿題提示 5分
今日は会社・事業・組織・担当範囲までを扱った。
次回は日々の業務、業務の考え方、用語をやる。特に第6章の「業務の考え方」がこの研修で一番重要な章になる。 目的・因数分解・比較・PDCAの4つを扱う。
宿題を出す。資料の演習6問。
| 演習 | 内容 |
|---|---|
| 1-1 | 会社とグループ各社の価値提供、マーケ部の役割を自分の言葉で説明 |
| 2-1 | 5事業から1つ選び、価値交換を説明 |
| 3-1 | 学生側・法人側の2本の流れを図に書いて説明 |
| 4-1 | マーケの集客チャネルと稼働状況 |
| 4-2 | 4チャネルの導線と共通の着地点 |
| 4-3 | 診断コンテンツが持つ2つの入口 |
資料には回答例が載っている。先に見ずに、自分で書いてから答え合わせをすること。 書けなかった箇所が、次回に質問すべき箇所になる。
次回の冒頭10分で、書いた内容をすり合わせる。
質問を受ける。時間があれば第4章の未確定部分について受講者の認識を聞く。
SESSION 22回目 第5〜7章(60分)
到達させたいこと:仕事は「データ確認 → 問題点 → 解決策 → 実装」の四段を回すことだと理解し、その四段を自分の担当業務に対して実際に回せる。
第5章が「実際にどう回すか」で最大(29分)、第6章が「なぜその順番か」で短い(10分)。手を動かす話を先に、理由を後に置いている。
宿題確認 7分
全問を解説しない。書けなかった箇所を拾うことに使う。
- 「6問のうち、書けなかった・自信がないものはどれか」を先に聞く(1分)
- 挙がった演習だけ解説する(4分)
- 挙がらなければ 3-1(2本の流れ)と 4-2(4チャネルの導線と着地点)を確認する(4分)
- そのまま今日の位置づけへ入る(2分)
冒頭 位置づけと仕事の型 5分
前回は「何をやるか」までだった。今日は「どう回すか」と「なぜその順番か」をやる。
先に第5章で実際の回し方を見て、第6章でその順番の理由をやる。手順だけ覚えても、六章がずれていると全部ずれる。
どの業務も、四つの形をしている。
- 一 データを確認する — 数字を見る
- 二 問題点を探す — どこが低いかを特定する
- 三 解決策を考える — 打ち手を一つ決める
- 四 実装する — 実際に手を動かす
四まで行ったら終わりではない。別のタイミングで、また一に戻る。
「一と、実装した後に結果を見るのは同じでは」と思うかもしれない。同じ場所に戻るが、見る目が違う。
- 初回の一は、現状の把握。何も打っていない状態を見る
- 二周目からの一は、前に打った手が効いたかの判定。仮説を持って見る
一は一周ごとに中身が変わる。 ここが今日いちばん重要な感覚。
押したら位置づけを30秒に圧縮する。四段の図は削らない。 今日の全ページがこの図に紐づいている。
第5章 どう回すか 29分
第5章は「四段を実際に回すと、何をやることになるのか」を扱う。
5-0 毎日やることは四段のどこか 3分
毎日やることは4項目ある。全チャネル横断の数値集計 / 全体レポートの作成 / BI・ダッシュボードの更新・保守 / メンバーへの指示・進捗確認。
これを四段に当てはめる。
- 一(データを確認する)= 自分でやる。 数値集計、レポート、BI更新
- 二〜四 = メンバーへの指示・進捗確認を通じて回す。 数字を見て、どこが低いかを伝え、何を打つかを決め、動いてもらう
指示を出したあと、進捗を確認するところまでが一続き。 そして翌日また一に戻り、前日の指示が効いたかをそこで見る。
- 集計だけして指示を出さなければ、一で止まっている
- 数字を見ずに指示を出せば、一を飛ばして四に跳んでいる
5-1 頻度 2分
同じ四段が、三つの速さで回っている。
| 頻度 | 何をやるか | 一周の速さ |
|---|---|---|
| 毎日 | 数値集計 / レポート / BI更新 / メンバーへの指示 | 一日で一周。いちばん速い |
| 毎週 | 部内定例MTG / 経営層への報告 / DM部門との連携 / 他部門とのやり取り / 採用活動 | 一週間分をまとめて見る。他者とのやり取りが中心 |
| 毎月 | 月次・四半期の目標設定 | ここで決めた目標が、日次・週次の「一」で見る基準になる |
日次・週次・月次は別の仕事ではない。同じ四段を、見る範囲と周期を変えて回しているだけ。
データ基盤保守、育成、外注管理、施策企画、予算管理、依頼対応、突発対応、ツール管理、新システム構築。
これらはこの輪には乗らない。発生するタイミングを自分で決められないから。 他部門からの依頼は相手の都合で来る。
予定に組み込めない前提で、日次の輪に割り込みが入るものとして時間を空けておく。
5-2 数字の区切り方 3分
一(データを確認する)を実際にやるには、数字を区切る必要がある。
計測できる最大の母数から、目標数字まで。 その間を、数字が取れる場所で区切る。
分解自体は自由にできる。ただし数字が取れない段階を置いても意味がない。
例:「記事を読んでいる途中でスクロールを止めた学生」
行動としては起きている。でも計測できない。 段階として置くことはできるが、歩留まりが出せないので分析できない。
分解の目的は「細かく分けること」ではなく、「どこが問題かを数字で特定すること」。
5-3 横の比較 2分
歩留まり = 次の段階の数 ÷ 前の段階の数。 同じ集計単位でそろえる。
同じ時点で、全区間の歩留まりを並べる。 各区間を過去や目標と比べ、問題のある区間を探す。増やせる登録数と改善の手間も見て、打つ場所を決める。
5-4 練習問題 一〜三 6分
1問につき2分。問題ページで一度止めて、30秒考えさせてから答えのページへ進む。 答えを先に見せない。
時間が最も溢れやすいのがここ。1問2分を厳守する。議論が伸びたら打ち切って先へ進む。
記事訪問者80,000人 / クリックした人4,000人 / LP到達者3,600人 / 登録した人360人。同じ対象を人数で追った架空の例。過去・目標の数値は未提示。
答え:この数字だけでは、打つ場所は決められない。 歩留まりは 訪問→クリック 5% / クリック→LP 90% / LP→登録 10%。
段階が違えば率の水準も違う。過去・目標との差、増やせる登録数、改善の手間を追加確認して優先順位を決める。
経路A:LP閲覧 20,000 → 登録 1,600(8%)/ 経路B:LP閲覧 50 → 登録 1(2%)。
答え:経路A(8%のほう)。
- Bは母数が50件しかない。2%が4%に倍増しても、増えるのは1件。 1件と2件の差は偶然でも動く。効いたかを判定できない
- Aは母数が20,000件。8%が9%になるだけで200件増える。 数字が動けば判定もできる
率だけを見ない。歩留まりが低い区間を選ぶときは、母数も一緒に見る。
記事訪問者 → 記事を最後まで読んだ人 → 広告クリック → LP閲覧 → 個人情報登録。
答え:「記事を最後まで読んだ人」。 行動としては起きているが数字が取れない。歩留まりが出せないので、そこが低いのかどうかを判定できない。
その段階を外し、計測できる段階だけで並べ直す。
5-5 縦の比較 2分
同じ区間(例:UU → クリック)を、前回と比べる。 先週3%が今週5%なら改善した。
- 横だけでは、打った後の判定ができない
- 縦だけでは、どこに打つか決められない
元データが間違っていても計算はできてしまう。比較する前に、元の数字が正しいかを確認する。
5-6 練習問題 四〜六 6分
縦の比較の落とし穴を3つ。ここも1問ずつ止める。1問2分。
バナーの画像を差し替え、同時に配信先の媒体も増やした。 5% → 7% に改善。
答え:言えない。二つ同時に打っている。
どちらが効いたのか分からない。むしろ片方が悪化していて、もう片方が打ち消している可能性もある。一度に打つのは一つだけ。 一つずつ変えると原因を絞りやすい。ただし、曜日・期間・流入元などの比較条件も確認する。
「LPを改修して、登録率が8%から15%に上がりました」
改修前:LP閲覧 20,000 → 登録 1,600(8%)/ 改修後:LP閲覧 4,000 → 登録 600(15%)。
答え:率は上がったが登録数は1,600件から600件へ減った。全体の成功とはまだ言えず、LP改修の効果は追加確認が必要。
LP閲覧が20,000から4,000へ激減している。流入元や利用者の構成が変わった可能性もあり、率が上がった理由はこの数字だけでは分からない。
改修した区間だけでなくその前の区間も一緒に見る。 期間・流入量・流入元・計測を確認する。流入が減った原因や、LP改修の効果はまだ判断できない。率と実数を両方見る。
金曜に施策を打ち、木金(5%)と土日(3%)を比べて「失敗」と判定した。
答え:比べている条件が違う。 平日と土日を比べている。就活生の動きは曜日で変わる。施策を打たなくても土日は下がっていたかもしれない。
同じ条件どうしで比べる。先週の土日と今週の土日、あるいは平日どうし。曜日・季節・キャンペーンの有無など、数字が動く要因をそろえる。
5-7 数字が見える時間と、見えない時間 2分
- 日次(集計ベース) — 集計は更新が必要なので1日1回しか把握できない。そのタイミングで、日々のペースが目標に対してどうかを見る
- 日中(体感・通知ベース) — 集計が更新されず、数字では分からない。体感か通知で確認する
日中に「数字が見られない時間帯」が必ずあることを前提に組み立てる。
5-8 問い レポートにまだ数字がない 2分
「昼に『今日は登録が少ない気がする』と感じた。でも集計レポートは朝の更新分しかなく、今日の数字はまだ入っていない。どこを見るか。」
やってはいけないのは、明日レポートが更新されるまで待つこと。一日分の判断が丸ごと遅れる。
| 対象 | 見る場所 |
|---|---|
| 共通 | トークノートへの通知 — 登録が入ると自動で流れる。件数の増減が最初に体感で分かる |
| 広告 | 各広告媒体の管理画面 — 当日の Imp・クリック・結果がリアルタイムに近い形で出ている |
| サイト・LP | GA4 — 当日のセッション・流入元を直接見る |
| SEO・順位 | 実際に検索して確かめる — 順位が落ちていないかは自分で検索するのが早い |
集計を待たない。対象ごとに、数字が最初に出る場所を知っておく。どこを見ればいいか分からない状態が、一番時間を失う。
5-9 判定のタイミング 広告運用の場合 1分
固定の時間はない。 この事例は半日だが、対象が変わればタイミングも変わる。
練習問題を6問から3問に減らす(二問目・五問目・六問目を残す)。この3問が落とし穴として一番効く。
さらに押したら 5-1 の頻度表と 5-9 を資料参照に回す。
5-0 の四段への当てはめ / 5-2 の区切りの原則 / 5-3 横の比較 / 5-5 縦の比較 / 5-8 の答えの表
第6章 なぜその順番か 10分
五章が「どう回すか」なら、この章は「なぜその順番なのか」。 手順を覚えても、ここがずれていると全部ずれる。ここは考え方だけを短くやる。
6-0 位置づけ 2分
四つある。目的 → 因数分解 → 比較 → PDCA。 順番につながっている。
| 第6章 | 冒頭の四段 |
|---|---|
| 目的 | 四段に入る前の前提 |
| 因数分解 | 一・データを確認する |
| 比較 | 二・問題点を探す |
| PDCA | 三・解決策 → 四・実装、そしてまた一へ |
順番が大事。目的がずれると、因数分解も比較もPDCAも全部ずれる。
6-1 目的 4分
考えることは二つだけ。
- なんでそれをやるのか
- 達成したときに見えるゴールは何なのか
これはスキルではない。業務に入る前の最低条件。 業務をするなら、この二つを考える。
考えずに手を動かしている状態は、業務をしているとは言わない。
- なんでやるのか:検索から就活生を集めるため。記事がないと検索に出ないので、集客の入口が作れない
- 達成したら何が見えるか:記事に来た就活生が広告をクリックし、LPで登録する。その個人情報にDMが電話し、サービスを利用してもらう。最終的にはその学生が入社を決めて、企業が成功報酬を払い、事業が続く
記事を書くこと自体はゴールではない。 記事は登録につながる入口で、登録は売上につながっている。
6-2 PDCA 2分
P(過去・目標との差から改善する区間を一つ選び、打てる改善策を洗い出し、原因仮説に最も合う一つを選ぶ)→ D(一つだけ実行)→ C(改善前後で歩留まりと目標数字を比較)→ A(改善していれば残す。していなければ別の仮説。次の改善対象を選ぶ)。
- 改善場所を固定しない。 毎回同じ場所を直すのではない
- 一度に一つだけ打つ。 複数変えると、どれが効いたか判定できない
6-3 まとめと例外 2分
目的を決める → 数字が取れる場所で分解する → 過去・目標と比べて改善対象を選ぶ → そこに一つだけ打つ → 前後で比べて判定する。
必ず「例外」と明示してから言う。
| やること | 得るもの | |
|---|---|---|
| 通常時 | 一つだけ打って、判定する | 後々のための一手。何が効いたか分かり、再現できる |
| ペースが間に合っていないとき | 考えられることを、全部やる | 今の結果を取りにいく |
数字のペースが間に合っていないときは、何が効いたかは後で分からなくなる。それでも構わない。今月の数字を落とさないことが優先。
切り替える基準は「目標に対して、残り期間で届くペースかどうか」。感覚ではなく、必ず数字で判断する。
常にこれをやると、何も分からないまま打ち続けることになる。 通常はPDCA。ペースが間に合っていないと数字で判断できたときだけ切り替える。
6-2 のPDCAの図は資料参照に回し、「守ること二つ」だけ言う。
6-1 の目的2問 / 一度に一つだけ打つ / 例外の切り替え基準
総まとめ 4分
三枚。ここに全七章の中身が入っている。「分からなくなったらここに戻れ」と言う。
仕事の型は四段の繰り返し。一は一周ごとに中身が変わる。日次・週次・月次は別の仕事ではない。
四段に入る前に目的を決める。 不定期業務は輪に乗らないので、割り込みが入る前提で時間を空けておく。
| 押さえること | |
|---|---|
| 区切る | 計測できる最大の母数から目標数字まで、数字が取れる場所で区切る |
| 横に比べる | 全区間を並べ、過去や目標との差から問題のある区間を探す。ただし母数も見る |
| 縦に比べる | 同じ区間を前後で比べる。条件をそろえる |
| 間違えない | 率と実数を両方見る。 元データが正しいかを先に確認する |
一つだけ打つ / 打ったら必ず判定する / 集計を待たず一次ソースを見る / 例外は数字で判断して切り替える。
目的を決める → 分解する → 過去・目標と比べて改善対象を選ぶ → 一つだけ打つ → 前後で比べて判定する。これが自分の担当業務に対してできれば、この研修の目的は達成される。
第7章 使用用語 3分
全部読み上げない。社内用語と一般用語の区別だけを確実に伝える。
学生側の段階(組数 → 済数 → ... → 入社数)は表で確認する。
重要なのは、社内でしか通じない用語があること。社外や他部門とのやり取りでそのまま使うと通じない。
演習7問は宿題として提示するに留める。
全面的に資料参照に回す。「社内用語と一般用語がある」という事実だけを伝えて次へ進む。
締め・宿題提示 2分
2回で全7章を扱った。
一番重要なのは、仕事は四段の繰り返しだということ。 そして四段に入る前に目的を決めること。
| 演習 | 内容 |
|---|---|
| 5-1 | 毎日やること4項目が、四段のどこに当たるか |
| 5-2 | 「他部門からの依頼対応」が輪に乗らない理由 |
| 6-1 | 自分の担当業務すべてについて、目的2問に答える |
| 6-2 | 計測できない段階を分解に入れるべきか |
| 6-3 | 横の比較と縦の比較は何を決めるために使うか |
| 6-4 | 一度に一つだけ打つ理由と、その例外 |
| 7-1 | 組数と済数の違い |
| 7-2 | FTRを社外で使うとどうなるか |
特に6-1は必ずやること。 自分の担当業務を全部並べて、なんでやるのか・達成したら何が見えるのかに答える。答えられない業務があれば、そこが最初に埋める箇所になる。
- この資料に各業務の具体的な手順は入っていない。 別途、業務手順書として作る
- 資料の付録に未確定事項が一覧である。分からないことが出たらそこを確認する
- 実データを使った演習は、データが揃った時点で別途実施する
質問を受ける。練習問題で詰まった箇所を優先する。
付録:時間が押したときの削り順
押した場合、以下の順で削る。上から削る。
1回目
- 第1章のグループ会社4社の個別説明 → 「4社ある。詳細は資料」
- 第2章の5事業 → 人材紹介・イベントの2つのみ具体化
- 第3章の部門役割表 → 2本の図のみ
- 第4章 SNS運用・サービスHP → 「停止中」「人材紹介のみ」の事実だけ
第2章の全体構造図 / 第4章の担当範囲の全体像 / 全チャネル共通の着地点
2回目
- 第7章 → 全面的に資料参照。「社内用語と一般用語がある」の事実だけ
- 5-9 判定のタイミング(広告運用の事例)→ 資料参照
- 5-1 頻度表 → 「同じ四段が三つの速さで回っている」の一言のみ
- 練習問題を6問 → 3問に減らす(二問目・五問目・六問目を残す)
- 6-2 PDCAの図 → 資料参照。「守ること二つ」だけ
- 宿題確認 → 5分に圧縮
- 冒頭の四段の図(今日の全ページがこれに紐づく)
- 5-0 毎日やることの四段への当てはめ
- 5-2 区切りの原則(数字が取れない段階を入れない)
- 5-3 横の比較 / 5-5 縦の比較(両方いること)
- 5-8 の答えの表(対象ごとにどこを見るか)
- 6-1 目的の2問
- 一度に一つだけ打つ / その例外と切り替え基準
- 総まとめ3枚
二問目(母数)> 五問目(率と実数)> 六問目(条件をそろえる)> 一問目 > 四問目 > 三問目
一問目と三問目は本編で同じ内容を扱っているので、削っても穴が空かない。
総まとめ3枚は最後に必ず投影する。時間が無ければまとめ二・三の表を指して「ここに全部ある」と言うだけでよい。
付録:想定される質問
| 質問 | 答え方 |
|---|---|
| SNSはいつ再開するのか | 再開予定はあるが時期・担当は未確定。資料の付録に未確定事項として記載 |
| 月間目標はいくつか | 固定していない。時期と施策に応じて設定する |
| 22項目・23項目を全部覚えるのか | 覚える必要はない。マーケ部が持っている仕事の範囲を把握するための一覧 |
| 半日で判定するのがルールか | 違う。あれは広告運用の事例。対象が変わればタイミングも変わる |
| 手順はどこにあるか | この資料には無い。別途、業務手順書として作る |
| 数字はどこで見るか | 対象による。通知(トークノート)/ 広告は管理画面 / サイト・LPはGA4 / 順位は実際に検索する |
| 「データを確認する」と「結果を見る」は同じでは | 同じ場所に戻るが見る目が違う。初回は現状把握、二周目からは前に打った手が効いたかの判定 |
| 第6章の4つと冒頭の四段は別物か | 別物ではない。目的は四段の前提、因数分解は一、比較は二、PDCAは三〜四。6-0 の対応表で示す |
| 全部やる(例外)はいつ使うのか | 目標に対して残り期間で届かないと数字で判断できたときだけ。感覚で使わない。常用すると何も分からなくなる |
| 母数が小さい区間は放置してよいのか | 打っても効果を判定できないので優先度は下がる。ただし母数そのものを増やす施策は別の話 |