オンボーディング設計案

NT / NF 向けに、最低限から理想までをどう埋めるか / 3案の比較

1. 埋めたい空白

最低限 既存サイクルを 聞かずに回せる ? ここが空白 何を渡せばいいか 理想 自分で考えて自走し 結果を出し続ける 研修資料 全7章 が担当 担当する資料が無い
最低限は既に埋まっている。研修資料 全7章が担当している。埋まっていないのは、そこから理想へ向かう部分。

2. なぜ今の資料では届かないか

資料の完成度が高いほど、NTは離脱する。

いまの研修資料 NTが動く状態 全部 確定事項で埋まっている 未解決 未解決 解く場所が残っている 読む → 覚える → 退屈 読む → 解きたくなる 「答えの書き写し」になる 自分が最初に解く人になれる
NTの自尊心が上がるのは「誰も解けなかった問題を、原理から解いたとき」。全部答えが書いてある資料には、その機会が無い。

3. NTの自走が起きる条件

NTの自走は「指示待ちをやめる」ことではない。
解くべき問題を自分で見つけた瞬間に、勝手に始まる。

共通して求めるもの why を先に / 全体像を先に / how は任せろ NT が求める why 原理・機構 どう動くのか なぜその方法が正しいのか NF が求める why 目的・意味 誰のためなのか やると何が良くなるのか 同じ資料に両方入れれば済む(矛盾しない)
NTとNFは Keirsey の2軸で同じ「抽象」象限にある。構造は共通で、why の中身だけが違う。だから1つの資料に両方書ける。

4. 3つの案

空白を埋める候補。それぞれ渡すものが違う。

案1 原理 案2 未解決 案3 判断記録 「CTAは、価値を 理解した直後に置く」 位置ではなく 読者の理解の順序で決まる = 考え方を渡す 「SNS運用は停止中。 再開設計は誰も やっていない」 解いた人がまだいない = 問題を渡す 2026-06 記事を増やすか 既存を直すか → 既存を選んだ 理由: 新規は3ヶ月、既存は2週間 → 結果: 回復した = 思考の過程を渡す 渡すもの:考え方 / 問題 / 思考の過程
同じ業務について書いても、渡す対象が違うと読み手の動き方が変わる。
1

原理を渡す

手順書を作らず、判断の原理を書く

NTに効く原理を持つと、想定外のケースでも自分で判断できる。手順書は想定内しかカバーしない
NFに効く「なぜそうするか」に人の理解プロセスが入る。相手の側から考える形になる
リスク引き継ぎとしては危険。原理だけでは初日に何をすればいいか分からず、最低限(S2)に到達できない
2

未解決を渡す

資料を完成させず、解けていない問題を明示的に残す

NTに効く「これは誰も解けていない」で火がつく。最初に解く人になれる
NFに効く未解決の問題に「誰が困っているか」を添えると、意味が立つ
リスク未解決が多すぎると引き継ぎ資料として成立しない。解けている部分との比率が要る
3

判断記録を渡す

手順でも原理でもなく、過去に何をどう判断したかの記録

NTに効く判断の材料と結論がセットで見える。原理を自分で抽出できる。「自分ならこう判断する」と対話できる
NFに効く判断した人の思考が見える。人格が入っている文書になる
リスク過去の判断が思い出せないと書けない。書く側の負荷が最も高い

5. 3案の比較

案最低限(S2)に届く理想(S5)に届く作る負荷
案1 原理×○中
案2 未解決△◎低
案3 判断記録△○高

単独で両方に届く案は無い。
最低限は事実が要り、理想は未解決が要る。性質が逆だから。

6. 推奨する組み合わせ

研修資料 全7章(完成済み・触らない) 事実と手順 = 最低限を担当 案2 未解決の問題 NTが最初に解く入口 案3 判断の記録 原理を自分で抽出する材料 自走する 資料に無い改善を自分で作って打つ
研修資料を土台として据え置き、その上に案2と案3を乗せる。既存資料は書き換えない。

案1(原理)を独立させない理由

原理を書いて渡す 判断記録から抽出させる 「CTAは理解の直後に置く」 答えを受け取った 興味が落ちる 判断の記録が並んでいる 自分で原理を作った 自分の結論になる
原理を書いて渡すと「答えを渡された」状態になりNTの興味が落ちる。判断記録なら読み手が自分で原理を作る余地が残る。

7. 決めること

この案で進めるかどうかの分岐点は1つ。

案3(判断記録)が現実的か

案2(未解決)は既に8件あり、追加の負荷が低い。問題は案3で、過去の判断を思い出して書く必要がある。

思い出せる範囲が狭ければ、案2だけで進めることもできる。ただしその場合、原理を自分で抽出する材料が無くなるので、理想への到達が未解決課題頼みになる。

選択肢

選択内容負荷
案2+案3推奨。未解決の問題と判断記録を両方作る高
案2のみ未解決の問題だけ。判断記録は書かない低
案2+案3を段階的に案2を先に作り、判断記録は思い出せたものから足していく中
補足:どの案でも既存資料は触らない

研修資料 全7章は最低限を担当する土台として、書き換えずに据え置く。新しく作るものは、その上に乗せる別資料になる。